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2024年11月18日

一期一会の味。仕入れで決まる本日のおすすめ

 

 

料理人にとって“仕入れ”とは、ただの準備ではありません。その日の料理の方向を決める、いわば命の源のような時間です。

 

朝の市場に立ち込める潮の香り、氷の音、魚の目の輝き。そのひとつひとつを見極めながら、「今日の一皿」が決まっていきます。

 

魚は生き物。その日の海の状態や気候によって味わいはまるで変わります。だからこそ、同じ料理名でも昨日とは違う「今日だけの味」になるのです。

 

ここでは、割烹という世界で日々行われている“仕入れの舞台裏”についてお話しします。

 

魚は選ぶのではなく
“見抜く”もの

市場にずらりと並ぶ魚たち。その中で料理人がしているのは、見た目の良さで選ぶ作業ではなく、“本当に美味しい魚”を見抜くこと。

 

魚は捕れた瞬間から時間とともに状態が変化していきます。見た目が鮮やかでも、身が張りすぎて旨味が出ていない場合もあれば、逆に少し時間をおいた方が甘みや深みが増す魚もあります。

✅ 鮮度だけでは測れない「旨味のタイミング」

白身魚(鯛・ヒラメなど)は、締めた直後よりも一晩寝かせた方が身が落ち着き、酵素の働きでイノシン酸が増して旨味が引き立ちます。これを見極めるのが職人の感覚。

 

ただ新しいだけではない、「食べ頃」を見抜くのが本当の仕入れなのです。

✅ “旬”よりも“今”を読む

一般的に言われる旬はあくまで目安。気候変動や海流の影響で、毎年同じ時期に同じ魚が最良とは限りません。たとえば春の鰆(さわら)でも、寒暖差の影響で脂の乗り方が変わる年もあります。大切なのは“今”の海の状態を読むこと。

 

その瞬間を捉えられるかどうかが、割烹料理人の腕の見せどころです。

 

魚を見抜くために欠かせないのは五感。目の澄み具合、皮の艶、身の弾力、そしてほのかに香る海の匂い。それらすべてが「今日の魚」を教えてくれます。料理人は魚と会話をするように、毎朝その日の味を感じ取っているのです。

 

 

一皿を決めるのは、
仕入れの“ご縁”

料理は、素材だけでなく「人のつながり」から生まれるもの。信頼できる仕入れ先との関係こそが、味を支える大きな柱になります。

信頼が生む“最高の一皿”

長年付き合いのある漁師や仲卸から、「今日は状態の良いキンメが入ったよ」と連絡が入る。そんな一報だけで、夜の献立が変わることもあります。魚を送ってくれる人がどんな思いで海と向き合っているのかを知っているからこそ、料理人も真剣にその命と向き合うのです。

 

届いた魚の包みを開けた瞬間、脂の乗り具合や香りで調理法の構想が浮かびます。「炙りにして香りを引き出そう」「今日は刺身で身の締まりを味わってもらおう」。包丁を入れた瞬間に“魚が答えを教えてくれる”。そんな感覚があります。

✅ 素材が導く調理法

・脂がのった魚
→ 火を入れて香りとコクを引き出す

・締まりのある魚
→ 生で歯ごたえと旨味を活かす

 

この判断はレシピではなく経験で決まります。素材に逆らわず、その日の状態を尊重すること。これが割烹の基本姿勢です。

 

こうした“人のご縁”“魚との対話”が積み重なり、一皿の物語が生まれます。

 

「おまかせ」に込めた、料理人の即興

割烹では「おまかせ」という言葉が、最も信頼の証とされています。

 

お客様が「今日はおまかせで」と言ってくださる瞬間、料理人は全身で応えようと心を燃やすのです。その日の仕入れを頭の中で並べ、旬の流れを読み取りながら、即興の会席を組み立てていきます。

✅ 一日の流れで変わる即席の物語

朝に仕入れたサヨリが抜群の状態なら、前菜で軽やかに。脂の乗った赤むつが届けば、皮を炙って香りを立てる。最後は貝出汁のご飯で季節を締める。構成は決められておらず、素材の顔ぶれによって変化します。

 

同じ「おまかせ」でも、昨日と今日ではまったく違うコースになるのです。

 

この“変わること”こそが、割烹の魅力。固定化されたメニューを持たず、毎日新しい発想で料理を生み出す。その瞬間の感覚を信じるのは、素材とお客様への誠実さからです。

 

常連のお客様ほど「今日はどんな味に出会えるのだろう」と期待を膨らませてくださいます。私たちはその期待に応えるため、毎朝の仕入れから全力を注ぎます。

 

料理人にとって「おまかせ」とは、お客様との信頼の契約。即興で組み立てるその日限りの料理に、心を込めています。

 

今日の魚がつくる、
たった一度の時間

魚料理には、日付と季節が刻まれています。同じ魚でも、仕入れた日が違えば味わいも変わる。つまり“今日の魚”は、今日しか味わえません。

 

海の状態や気温、脂の乗り方など、あらゆる条件が重なって一皿の味が決まります。だからこそ料理人は、毎朝「今日という日の海」と向き合うのです。

 

信頼できる人から届く旬の魚介を、その日の状態に合わせて丁寧に調理する。それが小田原の割烹 福甫(かっぽう ふくすけ)の流儀です。井細田駅からほど近く、静かな時間が流れる空間で、一期一会の味をどうぞ。

 

一期一会の味をお届けするために、今日も市場へ。


その日だけの“本日のおすすめ”を、ぜひお楽しみください。

 

 

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